詩:『あの青い公園で』|最高傑作の詩。甘さも、懐かしさも、孤独も、すべて詰め込んで|創作

20260411_あの青い公園でサムネ 詩・視覚詩

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20260411_あの青い公園でサムネ

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『あの青い公園で』縦読みリンク(全画面で見れます)

 懐かしいに変わった十字路で
 おーいと低くなった声が僕を呼ぶ
 子どものように走って向かう

 遊具の塗料は剥がれ落ちながら
 僕らを待っていた
 足元に青が散らばっているのが綺麗だ

 医者になると出ていった金持ちのあいつが目の前を横切る
 自分の名前を口にしながら、今はやりたいことをやっていると連呼して
 似たもの同士になれたのだろうか
 わかったよ、と遠くなる彼に言った

 あんなに早く登れていたアスレチックは
 今や体が重たくて危険
 笑い合いながらのぼる
 気をつけることができるようになって

 あと少しで夕飯だからと
 三十分のタイムリミットつきの仲間が言う
 その脇には、かつての僕らの姿がある
 手足はまだむっちりで
 瞳は景色を吸い込む黒い宝石のよう
 親になっちまったよと
 仲間は青を撫でながら笑った

 快い風に吹かれ
 幸せそうな彼女の横顔が踊っている
 まるで住む世界が違うと思っていたのに
 彼女は普通にそこにいて
 僕も同じ普通の世界にいた
 距離は依然として縮まっていなかったけれど
 たくさんデザートを食べたあとみたいに、辺りは甘く、満腹だった

 すぐに暗闇は迎えにくる
 みんなは光って手を振り合う
 僕は最後に一人
 独りでポツンと立っていた
 帰る場所などいらなかった僕たちが
 帰る場所を完成させて帰っていく
 やはり、青が散らばっているのが綺麗だ


       あの青い公園で

2026年1月14日 執筆

         著者 八坂零(やさかれい)

         掲載 芸術の星座

 最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。

 いかかだったでしょうか。『あの青い公園で

 筆者からひとことは、まだ考え中です。

 これから少しずつ、執筆していきます。連載作品の『芸術の治療薬』。生きづらさを抱えるすべての人に向けて、描きます。

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